Hope Your Dream

事務所の七階の奥の突き当たり。

そこが今日の集合場所の控え室だった。

今は七時前。

少しだけかいた汗をハンカチで拭いて、背負っていたリュックを、鏡の前の椅子に下ろす。

夏になると、自分の体質が嬉しくなる。暑くても何処か寒さを感じるこの体質が、夏には非常に有り難かった。

先輩が来るまであと一時間ある。

今から、このただ白い控え室にたくさんの衣装を一人で運んでこなくてはいけない。

別にこの作業が嫌いなわけではないけど、それは先輩がいない場面だけであって、もし先輩がいたとすれば怒られてばっかだ。

あれがない、これがない。運んで来るのが遅い、これ早く戻して。止まらない注文に痛くなる頭を無視し続ける。

その時間は本当に嫌い。

控え室を出て、少し離れたところにある衣装室に向かう。

今日のラックは何個だろう。一時間ならせいぜい三十が限界かな、と予想しながらドアに手をかける。