Hope Your Dream

メタリックのサンダルを履いて外に出ると、むわっとした暑さが押し寄せてきた。

早起きなセミは、もうすでに鳴き始めている。

歩いて十分ほど、家から最寄りの駅に着く。電車に揺られること十五分、事務所から最寄りの駅に着く。

それからまた歩いて五分。

都内にあるその事務所は、でーんと踏ん反り返るかのように立っていた。

鏡張りの一階。

外から見えるそこに一番気を使ってるようで、受付嬢さん含め、植木鉢に植えてある植物もよく見たことのないものだったりする。


「おはようございます」


新人の私にも受付嬢さんは挨拶してくれる。それが仕事だからと言われてしまっては何も言い返せないけど。

今日はとあるポスターの衣装組みだ。

先輩はモデルさんを見て衣装を組むのが好きではないらしく、いつもマネキンと支給された衣装を睨めっこしてる。

モデルさんを見ずに組んだコーデでも先輩は素晴らしいものを創り上げるから、尊敬してる。


「おはようございます」

「あ、おはようございます」


事務的な挨拶を何度か繰り返す。