Hope Your Dream

街から家までタクシーで二十分。

歩きだと、信号に引っかかりまくってもかかって四十分。自転車だと三十分弱。

よし、明日は自転車で事務所まで行こう。そしたら帰りが遅くなってもまだ許容範囲内だろう。

そんな意気揚々な私がドアを開けたその先に、まるで般若のお面のような顔をしたお母さんが仁王立ちしていた。

恐怖のあまり「ひっ」と声をだし、開けたばっかりのドアを速攻閉めた。

まさか起きてるとは思わなかった。

焦って腕時計を見る。もうすぐ二時になる。

母は看護師をしていて、確か今日は、とそこまで考えて、私は頭を抱えた。


「今日準夜勤だあ……」


母の職場の病院は、ここから電車で一時間のところにある。

準夜勤の終わる時刻は深夜の十二時半。そこから電車に乗れたら電車で、ほとんどはタクシー。つまり母は帰って来たばかり、ということになる。

恐る恐るドアを開ける。

母は変わらず仁王立ちしていた。