振動するスマホ、親友である美幸からの電話だった。



「もしも…」



言い終わらないうちに美幸が一気にしゃべり始める。




「あー、もしもし羽菜! もちろん覚えてるよえ! 明日は成瀬の誕生日だよ! って言っても後30分だけどさ。もちろん送るよね、おめでとうメール!」




「あの、それなんだけど、ちょっと無理…かも」




「えぇーーー、なんで、どうして! せっかくのチャンスなのにぃ!」