横顔のナイト【短編】

「清水は?好きな奴とかいんの?」


……なんだ。あたしの名前、知っててくれてんじゃん。


「いないよっ」


梨木くんは、小さく笑いながら正面を向く。


そしてチャイムが鳴るのと同時に、彼はまた、机の上に身体を預けた。


……ほんとは、梨木くんが好きなんだよ。


彼の背中からは、太陽の匂いがする。
ふと窓の外を見上げると、飛行機雲が白い尾を引いているのが見えた。





         横顔のナイト ―完―