「吉武、こっちみて。」
顔を上げると、先生が一生懸命変顔してた。

「先生、何やってんですか?(笑)」
つい笑ってしまう。

「俺は、今みたいな笑顔でいてくれたら、安心するよ。これから迷うことなんて沢山あるけど。取りあえず、下を向かずに前だけをみるんだ。それに、勉強ができないくらいでは死なない。分からなくなったら言ったらいい。何でも教えてやるから大丈夫だ。自分の強みをみつけなさい。」

曇った心が一瞬で晴れた気がした。

「先生、ありがとう。将来の夢が出来たら、一番に相談しに来るよ。」

「おう、いつでも待ってるから。じゃあ、バイト頑張ってこい。」

「失礼しました。」