「次、春川さん投げてー」


そう言われてボールを握り、勢いよく投げる。


「記録、21m」



よっしゃ、自己ベストだ。





私は運動神経はいい方だが、男子だらけのこの高校では体力測定の順位は下のほうだ。
でも女子の中では、1位2位を争うくらいにはいい。




「おい水野、お前遠くに投げすぎだろ。測れねぇんだけど!」


「お、ホント?はは、おれ今日調子いい」





水野先輩は運動神経がよくて頭もいい、長身でイケメン...とにかく少女漫画に出てくるような人なので、女子が少ないこの学校にファンクラブがあるくらいだ。


私も入りたいけれど、そんなこともし水野先輩に知られたら・・・となかなか入れないでいた。



私は水野先輩のことが好きだ。何故か健にはそれがバレてるから、健だけには相談してる。





『・・・健のとこ、いってみようかな』


もう水野先輩には取り巻きがいっぱいいるから、私は近づけないし。でも健にも取り巻きがいるだろうなぁ。


あいつはイケメンで運動神経抜群らしいから、水野先輩に引けを取らない人気がある。私はどこがいいのか全く分かんないけどね




案の定やはり健も取り巻きに囲まれているので、人気のないところで休んでいた。




「おい、蛍。なんでこんな所で寝てるんだ?」


『んん、健・・・?私、いつの間に・・・そう、健がみんなに囲まれてるからここで静かに休んでたんだよ』




「はいはい、俺のせいね。・・・水野先輩はどしたの」


『うるさいなぁ、人いっぱいで話せないんだよ。ほら持久走
もうすぐでしょ、行こ』



「・・・はいはい」