お前だけはどうしても。

昔は私にも優しかったのになぁ…


よくお互いの家に遊びに行ったりお互いの家族と一緒に旅行に行ったりしていた。


そして何より翔くんは私にとって初恋の相手。


今でもその気持ちは変わってないわけで…


「私、なにかしちゃったのかなぁ…」


昔のことを思い出しながらとぼとぼと学校に向かっていると、急に後ろから抱き着かれた。


「きゃっ!」


「鳴海ーっ!!おはよっ」


にっこりと笑って私に抱き着きながら朝の挨拶をしてくるのは、中学からの親友の牧野 唯だ。女の私でもドキッとしてしまうほど美人。


なんでこんな美人が私なんかと一緒にいてくれるのかいまだに謎だ。


「唯おはよう。今日もあいかわらず美人だね」


私はにっこりと笑い返す。唯はびっくりしたようにして私から顔を背ける。


「この無自覚めっ」


突然のデコピンに顔をしかめながら頭をこてんと傾けて


「私って無自覚なの?」


と言うと、そーゆーとこだよと笑われてしまった。