縋るように枕に頭を埋めたところでピピッとスマホが音を奏でた。
「…メール?」
一体誰からだろう。
「_____えっ…」
怠慢な動きで中身を確認したところでガチンと体が固まった。
『 緊急事態発生。すぐに会社に出てきてくれないか 』
ただごとではないメールを送ってきたのは他でもない課長本人。
仕事をしていく中で互いの連絡先を教えあってはいたけど、この一年の間それを利用したことはただの一度もなかった。
それなのに、休日にもかかわらず連絡が来るなんて。
しかもとても心穏やかではいられない内容で。
「_____っ」
何があったかなんてわからない。
けれど『何か』があったことに違いはない。
意識するよりも先に私の体は一も二もなく動き出していた。

