「あーもう! これじゃあ今度から安心して過ごせないじゃん…」
もしかしたら気付かない間に課長に見られてるかもしれないなんて。
「何がだ?」
「何がって、だからそれは_______って、えぇっ??!!」
すぐ背後から突如聞こえてきた声に、文字通り私の体は飛び上がった。
「…っ、ぶはっ! おまっ、飛びすぎだろって!」
目をまん丸にして驚いていたその犯人は、直後お腹を抱えて大爆笑した。
「っ、び、びっ、びっくりさせないでくださいよっ! こんなの飛び上がるなって方が無理じゃないですかっ!!」
顔を真っ赤にして怒る私は半分涙目だ。
腹が立つやら恥ずかしいやら、もう穴があったら入りたい。
「くくっ、悪い悪い。驚かせるつもりは全くなかったんだが…」
そう言いつつも憎たらしいその人___日下部課長はちっとも笑いを噛み殺せていない。

