まるで私の心の中を見透かしているかのようにじっとこちらを見つめる黄色い瞳。おそらく平均より少し小さめの体は、けれどハンデなど感じさせないほどに生命力に満ち溢れていた。
…自分も、こんな生き方ができているだろうか。
「 水谷 」
魔法に掛かったように動けなくなっていた体が、その一言で現実に引き戻される。
見ればいつからだったのか、課長がそんな私の姿を真横でじっと見つめていた。
「あ…」
その目があまりにも真剣で、途端にどうしていいかわからなくなり挙動不審になってしまう。
「…っ!」
落ち着かせるかのようにそっと掴まれた右手に、これ以上ないほど大きく心臓が脈打った。
「か、かちょ…」
「時間をくれないか」
「……え?」

