──────── 誰もいない、放課後の教室。 私は1人、椅子に座って外を眺めていた。 薫くん、図書室で待ってるのかな…。 なんとなく、何も言わないで帰るのが躊躇われて座っていたら、時間は遅くなっていた。 「……帰ろう」 そう呟いて、カバンを持つ。 廊下に出れば、窓の外から伸びた夕日が、 長く続く廊下に影を落としていた。 そして、歩き始めようと1歩踏み出したその時、 「ひまり!」 聞こえた声に、私は思わず振り向いていた。