どれくらい経っただろう?



時が止まったかのように、私も颯人も動かなかった。






だけど…




「サンキュ、柚葉。」



颯人が私から離れる。



もう少しこのままでもよかったのにな…。




「何?物足りない?」


そんな風に見えてたのだろうか?


咄嗟に


「べっ…別に。」


素っ気ない返事をしてしまった。



「キスでもしてやろうか?」


「バ…バッカじゃないの!もう、帰る!」



「ごめん、柚葉ちゃん。」


「もう、知らない!」



颯人とはいつもこうやってふざけあって。


こういう感じが心地いい。



やっぱり颯人はこうでなくっちゃ!