以前、颯人は椅子に座ったままだ。



「う…うん……。」




何だろう?

ゆっくり颯人に近づく。



目の前に立った瞬間、


「キャッ………」



力強く抱きしめられた。



「ちょ……っ……はっ颯人?」


「わりぃ……しばらくこのままでいてくんねぇ?」



手は腰に回され、座ったままだから

颯人の頭が私のお腹にあたる。



顔は俯いてるからどんな表情かわからないけど、


颯人が落ち込んでるのはよくわかる。



だからだろうか?


自然と私も颯人の頭を抱きしめていた。