少しして、分からない所が出てきた。


「……せんせー、分かりません。」

「ん?どこ?」

「ここ。……?!」

思ったより距離が近い。男性経験が皆無な私は、

頬ずえをついて問題集を見つめる先生にさえ少しドキッとしてしまう。


「あー、ここは……」

やっぱり、分かりやすい。


この先生を1日貸しきれるなら、補習もいいかな、とか思ってみたり。


おっ解けた?!


「凄い分かりやすい!ありがとー!!」


そう言うと、癖なのだろうか、眉毛を下げて笑う。