十分な気合を入れたわたしは、朱里ちゃん同様に、ドアに向かって歩き、教室を出た。
と、同時に、隣のクラスから見覚えのある人が出てきた。
こ、この人は……
「……雫。」
「……颯大。」
き、気まずい…。
なんで同じタイミングで出てきちゃうのかなぁ。
と、とりあえず挨拶!
「…やあ。」
「水野んとこ?」
「……うん。」
「……あっそ。」
「…颯大?」
「じゃあな。」
「あ…うん、バイバイ…。」
やっぱり…昨日あんなことがあったからいつもと違う。
はぁ。さっき気合い入れたばっかなのにもうシャットダウンされちゃった…。


