「ご、ごめんね。颯大に言うタイミングが見つからなくて…。」
「タイミングとか関係なくない？
現に今そういうの関係なしに俺ん家に押しかけてきてるよね？」
「い、いずれ報告しようと思ってて…。」
「俺はすぐにでも言ってほしかったんだけど。できれば蒼井より早く。」
「ご、ごめん…。」
颯大は昔からこういうところがあった。
わたしが何か颯大に隠し事をしていると、それを無理にでも聞き出してくる。
結局秘密を教えたら教えたで、さっきみたいになんで俺に一番に言わなかったんだとお説教される。
わたしはきっと、このお説教が大嫌い。
颯大が颯大じゃなくなるみたいで。
