恋の課題



そう言って、いつの間にかパンを食べ終わっていたのか、さっさと教室を出て行ってしまった。


…なんだ。

もうちょっと色んなことお話できると思ってたのに。


べ、べつに期待してたわけじゃないけど!!


昨日はもっと、近づけてたっていうか…。

そう思ったのは、私だけだったのかな…?



…いや…でも、これが当然…なんだよね。

急いでもいいことなんかない。

徐々にわたしのことを知っていって貰えばいい…よね?


……うん。そうだ。


あの人も……そう言っていた。




───ねえ、お母さん。

───なあに?

───テストで100点が取れないの。
しずく、こんなに頑張ってるのに。

───ふふっ。じゃあ雫。いいことを教えてあげる。

───いいこと!?しずく、頭良くなる!?

───頭良くなるよりももっといいこと。

───もっと?

───うん。よく聞いて。あのね、雫……






……もしあなたがここにいたら、今のわたしに、なんて声をかけてくれるだろうか。


雫の考えは間違ってないよって……そう、言ってくれるかな…。