やっちゃった。嫌われちゃったかな。 思わず下を向く。 すると、わたしの足元に、影が重なった。 「ばーか。俺が早く着きすぎちゃっただけだし。本気で落ち込むなよ。」 「ほ、ほんとに…?」 うつむいたまま話す。 「ほんとに、怒ってない…?」 「怒ってないから。ちょっと面白くていじめただけ。だから顔上げて。」 よかったぁ〜。 自然と笑顔になり、勢いよく顔を上げた。 「よかった!水野くん怒ってなく…て……。」 「っ!」