「ハハハッ!なんだよ団体襲撃って!
しかもこの時期に蝉がいるわけないじゃん!ハハッ!」


「あ、アハハ…。」



こんなに笑ってる水野くん初めて見た…。

今目の前でお腹を抱えて笑っているわたしの好きな人。



「あー腹いてぇ。それでここまで走ってきたの?そんなに汗だくになって?」


「だ、だって水野くん待たせちゃうし、怒られると思って…。」



実際に私が駅に着いた時怒り出しそうだったよ水野くん。



「ふっ。俺が2分遅刻ぐらいで怒ると思ってんの?」


「だって水野くんそういうところ厳しそうだし…。」


「ふぅん。まあたしかにお前が来るまでにだいぶ女に声掛けられたなぁ。
迷惑だったなぁ。どんなに花木に早く来いと思ったことか…。」


「うっ。ご、ごめん…なさい。」