夜中の11時、ふと裏に面している窓を開けてみた。もしかしたら、彼の住むアパートの窓と対面していて、それが彼の借りる部屋のものかもしれないという、淡い期待を抱いたからだ。もし窓を開けたとき、彼も窓を開けていたらどうしよう。嬉しくて死ぬかもしれない。
「ふっ」
馬鹿らしくて笑ってしまった。窓の向こうにはスカイハイツにちなんだのか、水色の壁が我が家からもれる光でぼんやり照らされているだけだった。ああ、この安っぽい壁をドリルで粉砕してやりたい。そして、壁の向こうにいるであろう彼に抱きついて、そのままどうこうなってしまいたいよ。どうして、どうして、こんな所に壁があるんだ。誰の許可を得て、私達の間を遮ったんだ。
「百合、窓なんて開けて、何してるの?風邪ひくから閉めなさい」
階段の下から注意をするママの声で、ふと我にかえる。
「うん、ごめん」
窓を閉めて、自室に戻り、ベットにもぐった。夢に彼が現れることを願って、目を閉じた。
「先生、おやすみ」
「ふっ」
馬鹿らしくて笑ってしまった。窓の向こうにはスカイハイツにちなんだのか、水色の壁が我が家からもれる光でぼんやり照らされているだけだった。ああ、この安っぽい壁をドリルで粉砕してやりたい。そして、壁の向こうにいるであろう彼に抱きついて、そのままどうこうなってしまいたいよ。どうして、どうして、こんな所に壁があるんだ。誰の許可を得て、私達の間を遮ったんだ。
「百合、窓なんて開けて、何してるの?風邪ひくから閉めなさい」
階段の下から注意をするママの声で、ふと我にかえる。
「うん、ごめん」
窓を閉めて、自室に戻り、ベットにもぐった。夢に彼が現れることを願って、目を閉じた。
「先生、おやすみ」

