ずっと前から、お前だけ。



さっきからチラチラと顔を見られるたびに、ビクッと肩を揺らして萎縮してしまっている。


目を合わせないようにすることに精いっぱいで、まともにスケッチなんかできないよ。


ああ、早くこんな時間なんか終わってしまえ。


苦痛で仕方ないんですけど。


一階の空き教室の中でふたり、微妙な空気に包まれている。


「おい」


ーードッキーン


「な、なに……かな?」


ヒクヒクと引きつる頬をムリに上げて、笑顔を作った。


いつもならもっとうまく笑えるのに、今日はダメだ。


やっぱり、写真のことをまだ怒ってるとか?


「手、止まってる。さっきから人の顔見てビクビクしやがって。そんなんでちゃんと描けんのかよ」


髪をかきあげながら、呆れたようにため息を吐く怜くん。


どことなく冷たさを含んだ気だるげな瞳。


私の態度、失礼だったかな。


それに、昨日のことが重なって余計に気まずい。


昨日のこと……謝らなきゃね。


「それと、その作り笑い。不自然だからやめろ」


「え?」


バレて、る……?


作り笑いだってこと。


まっすぐ射抜くような目で見られて、心の中を見透かされているような感覚に陥る。


まるで丸裸にされているようで、居心地が悪いったらない。