ずっと前から、お前だけ。



眼科に行った方がいいんじゃないかな。


それはさておき、まさか瞳ちゃんが三沢くんをね。


確か……。


三沢くんには彼女がいる、はず。


中学の時、サッカー部のマネージャーと付き合っていたような……。


可愛くて目立つ同じ学年の女の子だったから、顔は知ってる。


今も付き合ってるのかな?


だとしたら、瞳ちゃんの失恋は確定なわけで。


ちょっとだけ複雑な気分。


「それでね、私たちって美術で三沢くんと同じ班でしょ?ちょこっと協力してもらえないかなぁって」


「協力?」


「うん!他のクラスの子に授業内容を聞いたんだけど、今日は人物画のスケッチらしくてね?班で男女のペアを組んで描き合うらしいの」


「つまり、三沢くんとペアになりたいってこと?」


瞳ちゃんは小さく頷いた。


三沢くんと仲良くなりたいと頑張っている瞳ちゃんに、彼女がいるかもしれないとは言い出せなくて。


「いいよ……協力してあげる」


そう言うしかなかった。



だけど、わずか10分後。


私は後悔することになる。


ーーシーン


静かな空間の中、鉛筆をスケッチブックに走らせる音だけが響く。


会話は一切ない。