しんみりしていると、 


「由美、さみしいんだろ?」


「そんな事ないもん!」


勢いよく顔を上げると、司がいた。 


「へぇー?」


意味深な笑みを見せる司にムカっときた。 


「司ねぇー!……」


「葉山さん!!」


怒りの言葉を述べようとした私の声を遮った。 


だれ? 


声のした方をみると、学年一カッコいいと言われている隼人。 


「なんですか?」


私ブスだから、隼人と話てると恨まれるんだけど…


「あのさ、好きなんだよね。付き合ってくれない?」


教室の真ん中に来て告白。 

教室の中心で愛を叫ぶですか!?


「冗談止めてよ」


そう言うと、クラス全員が驚いた顔をした。 


あれ? 
なんか変なこと言った? 


「由美ってほんと鈍感…」

どこからか聞こえてくる声。 


隣にいた司までもがうなずいている。 


何この展開…!! 


あわあわしていると、遠かったはずの隼人の顔が目の前にあった。 


そして…


いきなりのキス。 


王様ゲーム当たってないのに!! 


クラス全員も唖然。 


っていうか、なんでキスされてんの? 


分かった!


隼人も王様ゲームしてるんだっ! 


「隼人も王様ゲームしてるの?」


自信満々で言ったのに…


「違う」


って一言。 


じゃあ何?