「え?今度は何?」




そうニヤニヤしたままの太一君に




「今朝言ってた、

聞きたいことって…何?」




と尋ねる。


元々、

太一君の部屋に行くってなったのは

これが聞きたかったからだし。



理由は特にないけど、

太一君に


"聞きたいことがある"


そう言われた時、

何かを見透かされたような気がして

背中が冷やっとした。


真っ直ぐ私を見る目が、

たまに真面目な時の師匠と同じだったから。