意識し出すとますます分からなくなる。
世の中の告白したことのある人は
どれだけの勇気を持っているのだろう?
自分が太一君のことを好きと
自覚しているだけでもう十分。
だって
太一君の近くに行くのは
彼女じゃなくても出来るんだもん。
思いを伝えてただの片想いと分かった時、
気まずくなった方が後悔するのに、
なぜみんな、思いを伝えた方が良いと
口を揃えて言うんだろうか?
分からない。
「とりあえず、片付けよ」
そう呟くと、
花崎のバスに荷物を運ぶことにする。
明日から学校か…
幸い、期末試験もインターハイ予選も近い。
自分の恋のことを考えている余裕はなさそうだ。
もっと頑張らなきゃ。

