大笑いする桜田先輩と白井先輩を少し睨みながらも
体育館の入り口に立つと、
1年に教えている太一君が目に入り、
下を向いてしまう。
桜田「まあ、心配しなくても大丈夫だけどね」
白井「瀬戸にはバレてないから、多分」
そう私の肩を軽く叩いて、
練習に戻っていく2人の3年生。
応援してくれている
ということでいいんだろうか?
ちゃんと気持ちを伝えるようにと
美月ちゃんにも言われたってことは
やっぱり美月ちゃんには
全てお見通しだったんだろう。
告白
ってことだよね…。
ここ2年、人と関わらないことで
心の安定を得ていた私だけど、
太一君と出会ってからまた、
自分の中の色んな感情を表に出すことが出来た。
これは確実に私にとってプラスなことだった。
写真が再び撮れるようになったのも
ビジョンを見つけられたのも
全部太一君のおかげ。
もっと、太一君の近くに行きたい。
そう自分が思っているのは確実だった。
でも、告白、なんてどうやって…?

