そしてやってきた久々の日本の平日の朝。
少しドキドキしながら登校してくると、なんだか下駄箱の雰囲気がいつもと違った。主に、3年生の方の下駄箱の雰囲気が重かった。
「環奈!どこ行ってたのよ!こっちは大変だったんだから!」
「え?」
そうヒソヒソ声で美月ちゃんに声をかけられる。3年生の美月ちゃんなら何か知っているだろうか?
そもそも大変だったって…?
そう不思議に思い3年生の方を覗くと、誰かがしゃがみこんで泣いていた。
あれは…
「環奈ばか!」
「桃華、先輩?どうかされたん…ッ!」
美月ちゃんに止められたが、うずくまる桃華先輩に近付いた、ほっておけなかったからだ。
だが、その瞬間、
見たことも無いような凄い形相で睨まれ、頬を叩かれた。
……え?
ゆっくりと手を動かし頬を押さえると、立ち上がった桃華先輩にしゃがんでいる私は見下げられる。
「何よ!?今さらノコノコと?
よく私に近づけたわね?その神経の図太さ、尊敬するわ」
「何の、ことですか?」
「はぁ!?とぼける気?何…きゃぁ!!」
あの、可愛らしかった桃華先輩はどこへ行ったのだろうか?
立ち上がった先輩を見て、ようやく気づいた。上靴が、あり得ないほどに汚れていることに。
そして私に掴みかかろうとした桃華先輩は、後ろから男子バレー部を応援する女の先輩に囲まれたのだ。
何?何?何なの?
この1週間で何が起こったの?
わけが分からない。
「環奈!行くよ!」
「美月ちゃん!?」
美月ちゃんに保健室まで無理矢理連れていかれると、氷で頬を冷やされながら一気に説明されたんだ。

