体育館前まで来ると、一度立ち止まり、深呼吸をする。そして扉の前に立とうと思った時、
恵吾「最近、環奈ちゃん元気無いよね?体調的にってわけでもなさそう」
「そうですよね…いつもは笑顔なんですけど、今日はしんどそうでした」
私の、話?
恵吾さんと、同じクラスの子の声。でも、女の子の声はしなかった。
心配、させてた?
そりゃ、そうだよね。
毎日裕也君と帰ってたのに急に、だもんね。
恵吾「まじかー!ムスッとしてたもんね、うんうん」
「まあ、それに比べて桃華先輩は笑顔で優しいですよね」
恵吾「あー!桃華はね!本当に女子力高いからね!期待してなよ!?」
「一ノ瀬さん、桃華先輩といる時のが楽しいですか?ぶっちゃけ」
……え?
なんでよりによって桃華先輩の名前が出て来るの?しかも裕也君に、聞くの?
手が震えている。
なんで私がこんなに怖がっているんだろう。
私は裕也君の……彼女なのに。
だけど、
「知らねーよ。環奈からは何も聞いてないけど、なんか悩んでんだろ……好きにさせとけ」
好きに、させとけ?
……何、それ。
溢れる涙をおさえながら、今度は校門へ向かう。
私、馬鹿だ。
こんなに自分から避けといて、
何を期待していたんだろう?
恥ずかしい。
無愛想でごめん、
みんなに心配かけてごめん…

