「あいつらとは、知り合いなんだよな?」
「うん…美月ちゃんは前の家が近くて。
後ろにいた男の子は、これをくれた人、なの。
あと、その隣にいたのはその男の子の親友。」
先程まで手首につけていたお守りをポケットから取り出すと、
そう説明して太一君の方を見た。
お昼休憩の時間、
太一君と私は体育館裏の日陰に
お茶を片手に座り込んで話を始めた。
太一君があの時追いかけてくれなかったら、
今頃私はパニック状態のまま、
冷静になれなかっただろう。
太一君は、
いつも私がいて欲しい時にいてくれる。
本当に感謝しかない。
なんでもっと早くに、
全てを話しておかなかったんだろう?
今からでも、遅く、ないよね?
そう意を決して口を開いたんだ。
「ま、前から…話そうとは思ってたんだけど…。
あの人がバレーをやっていたから、
私もバレーをしてる人を撮るようになったの。
でも、ある時からあの人が怖くなっちゃって、
本当に信用してた人だから、
人を撮ることが、
怖くなっちゃって…」