フレーム






こんなことになるなら、

環奈に全てを聞いておくんだった。




「んっ…太一、くん、苦しい。」


「あっ、ごめん環奈」




考えすぎだ馬鹿。

そう自分にツッコミをいれながら

環奈を解放する。


当の環奈は、

微笑みながら立ち上がって

少し落ち込み気味の俺に手を差し伸べた。




「だ、大丈夫。

ありがとう、落ち着いた」


「なら、良かった。

昼休憩の時、少し話そう」


「うん」




側から見たら、

どっちが慰められてるのか分からない状況に、

俺はまた、自分が嫌になったが

一時的にでも、

環奈の震えを止められたなら

そう思えば少し楽だった。


そして、その後の練習中の俺は

百合ヶ丘の奴への嫉妬なのか、

溜まったイライラを

ただひたすらボールにぶつけていたんだ。





太一side.end