第1体育館に入ると、
花崎と同じくらいの熱気に一瞬たじろいだ。
インターハイ予選直前のこの時期、
大事な時期だということは分かっていたけど
それでも他校の練習を見ると
さらに実感してしまう。
「花崎高校さんですよね?
今日と明日、よろしくお願いします!」
後ろから、いかにも体育会系の男の人に話しかけられて、
思わず太一君のジャージを掴むと、
太一君がニヤッと笑う。
い、嫌な予感。
監督「いやいや、こちらこそ。
百合丘高校さん、でしたよね?
右から、うちの部長、副部長、時期部長とマネージャーです。」
「どうもどうも!よーし、集合!!」
百合丘高校の先生は部員を私達の前に集めると、
桜田さんが口を開いた。
桜田「キャプテンの桜田です。今日明日、よろしくお願いします。隣が…」
「環奈!?」
そう、突然、名前を呼ばれ
また身体がかたくなる。
女の子の声?
私を、呼んだよね??
白井「えっと?」
声のした方を見ると、
そこには懐かしく、
そして前よりも綺麗になった美月ちゃん…
昔のご近所さんがいたんだ。