隼人side






環奈が俺と太一に

中学の時にあったことを話すと宣言し、

嬉しくて嬉しくて泣きそうになっていたが

もう一つ気になっていたことを思い出した。




「環奈、それとこれとは別に…

あ、やっぱり、何でもない。」




太一のこと好きだよね?


そう言いかけてやめた。

なんとなく、
弱ってる環奈をそっとしておきたくて。




「好き、だよ。」


「は?」




顔が真っ赤になりながらも、

ふりしぼるように声に出した環奈。

俺がフリーズ状態であることを確認するともう一度口を開き、




「私、太一君のこと、好き。」




そう言って口元を隠した環奈に

思わず目を見開いてしまった俺。


あぁ、待って待って待って。

今、俺なんて思った?

…可愛いって思った、よな?