半強制的に環奈をかげに隠すと、
ほぼ決まり文句のように出てくる告白の返事を告げ、
環奈のところに行く。
告白されるのはそりゃあ嬉しい。
けど、それでも大して知らない子っていうのは……。
環奈は、むすっとしたまま
俺の方を向かずに
いくつか質問をする。
…良い気分ではないよな普通に。
他人の告白が聞こえてくるなんて。
そう、申し訳なく思っていると、
「好きな人って、どんな人？」
俺の好きな人本人である環奈が
そう聞いてきた。
これ、どうするべきなの？俺。
キスした時、拒まれなかったから大丈夫なんじゃない？
いや、こんな今振った子に便乗みたいなのでいいの？
という葛藤が生まれる。
そして結局、
「頑張り屋で、可愛いくて、カッコ良い子」
そう、２つの考えの間をとった。
自分だと気付けば告白。
気付かなければ告白じゃない。
まあ、当然環奈は気付かなかったんだけど。
…俺はいったい、
いつになったら伝えられるんだろう？
太一side.end
