「一目惚れってやつ?
はい、この話は終わりな。
環奈昼休みずっとここいる?」
「うん」
「じゃあ、俺も」
「へ?」
一目惚れって、
相当可愛いじゃん、その子
なんて考えていたためか
太一君がここにいると言った時には
ついに太一君の方を見てしまった。
「何?」
「……ありがと、う?」
何で太一君はこんなに優しいんだろ?
私なんかにこんなに気を使うなんて…
じゃあ好きな人には
もっと優しいのかな。
これ以上ってどんなだろ。
そして、隣で購買のパンを食べていたはずの太一君が
私の方をじっと見ていることに気付く。
「ただでさえ細いんだから、
ちゃんと食べろよ?てか、最近食べてんの?」
「た、食べてるよ!細くないし。」

