思った通り、
ラストのカラー1ページに
知ってる、女子がいた。
しかもその1ページ丸ごとだ。
片手で持ったカメラを首の前で構え
もう片方の小脇にはバレーボールをかかえている、
白いTシャツにジャージを腰巻きにした女子が
笑ってそこにいたんだ。
「環奈……」
「え、知り合い?
うそ、一ノ瀬知り合いなの!?」
「ちょっとこれ借りる」
雑誌の持ち主である目の前のやつに
少し悪いと思うことも出来ないくらいに、
頭が混乱していて、
その雑誌を片手に走り出していた。
なんで環奈がバレーを…?
片目をつぶってウィンクして、
こちらを見ている彼女は
自分が知っている1年前の彼女より、
大人びていて、綺麗になっていた。
この腰に巻いてるジャージ、
どこの高校のだよ。

