「昨日太一と何かあった?」 そう隼人はニヤニヤとしながら、 太一君の方を指差した。 東京予選最終日。 私が迷惑をかけたせいで、 昨日、調整が出来なかった太一君は 監督の方に呼び出されていた。 色々ありすぎるけど、 でも、全部言えないことだ。 「…特に何も」 「それ、太一のじゃん」 「……」 ……さすが幼なじみ。 鋭すぎる。 隼人は相変わらずニヤニヤしたまま、 私に詰め寄っていた。 こんなことが前にもあったような気が…。