「泣きながら言われても、ねえ?」 そう目の前の人は、 ゆっくり私を解放する。 「…はぁ。悪かった。 頭冷えたよ。 謝ってすむ話じゃないけど… って、おい!大丈夫か?」 ある意味、支えられていた足をどけられて その場にへたり込む。 さっきの怖かったあの人とは別人だ。 優しい… やっぱり。 あぁ、意識が遠のく。 まだ震える手を隠しながら 目を合わせると、 「あなたを、許します。」 そう言って目を閉じたんだ。