「こんにちはー、
近所に越して来た遠藤です。」
師匠に肩を掴まれ、
喋らなければいけない状態になってしまった。
し、師匠め。
ここは
いつもの営業スマイルで……
「…高槻環奈です。
父は、今不在で一緒に挨拶に伺えませんでしたが、よろしくお願い、します」
そう、太一君のお父さんと思われる人に
ペコっと頭を下げる。
ダメだ…
これからも会う人だと思うと
無表情しかできない…
「いやー、
こんな有名人が越してくるなんて。
あ、太一。
おかえり」
にこやかな太一君のお父さん(?)の、
視線の先に師匠と私が目を移す。

