「連絡先交換しとこうぜ」
「あれ?まだしてしてなかったっけ?」
私は普段スマホをあまり触らないからまだ交換してないことに気付かないレベルで人と連絡をとらない。
それでも自分のスマホの画面に『楓』と表示されているのを見ると嬉しいものだ。
「これでいつでも一緒だね!」
「お前が言うと怖いからやめて」
「えへへっ」
私は早速一年前から愛用しているハートのスタンプを連打して送り付けた。
すると楓はジト目でこちらを見たかと思うと、ウサギさんのスタンプをひとつ送り返してきた。
なにそれ、めっちゃ可愛いいい!!
それだけで私の胸の奥はきゅーんと鳴る。
「好き!」
「唐突だな」
何度も何度も言っているせいか、もう『好き』という言葉では楓は赤くなってくれない。
もちろん気持ちを伝えるためけど、その反応を見るためでもあったからちょっぴり残念だ。



