眠り姫の憂鬱。



私は単位が危ないと言われた1限目の現代文の授業だけ受けて、今日も保健室で過ごした。

ベットを借り寝て、起きて先生とお喋りして、また寝る。

たまに体育の授業をしてる姿を眺めたり、持参のお菓子を食べたりジュースを飲んだりする。

楽しいって言ったら楽しいけど、毎日同じだから退屈でつまんない。

たまに出る授業は面白かったりつまらなかったり。


私の日常は恋愛がないと色がない。

モノトーンの毎日とおさらばしたくて堪らない。

私は恋愛するっていう目的を果たすために学校に来ているって言っても間違いじゃないくらいに思っている。


「んじゃ、結城先生さようなら~」

「おう、じゃあな」


保健室を出て、静かな廊下をひとり歩く。

いつもならこのまま帰るのだけど、今日はなんとなく三郷くんに会いたくなった。