眠り姫の憂鬱。



「だからね、1年生の最初から三郷くんは凄まじい人気で告白が絶えなかったんだけど、三郷くんのいつも答えはノー」

「ほう。それで?」

「いつの間にか女子たちは、自分たちが傷つかないために、そしてほかの女に取られないために告白禁止っていう暗黙のルールを作ったのよ」

「へぇ~。だから三郷くんはモテないと勘違いして…?」


え?

そうだとしても、四六時中あんなに好意的な眼差しを向けられているっていうのにモテないと思ってる三郷くんって結構鈍感なのでは?


「そんなことより!そのルールを破ったミヤがどういう立場にいるかわかってる?」

「ワカリタクナイデス」

「わかりなさい!ミヤは目つけられてるんだよっ」

「そんなこと言われても~!」


好きになってしまったのはしょうがないじゃないか。