「…絶対に無理しないって約束しろ」
「うん!約束する!」
たぶん、これを逃したら私はもう学校行事に参加できない。
多少無理してでも参加すると決めたのだ。
「それじゃ、いってきます!」
靴を履き替えスタート地点であるグラウンドに行くと、既にほとんどの生徒が集まっていた。
その中からなんとか自分のクラスが集まっているところを探し出し、真依を見つけた。
「おはよ!」
「おはよう、雅。朝から元気だね」
「うん!」
準備体操は各自でやるみたいなので、しっかりと屈伸をしたり腕を伸ばす。
久しぶりの運動で怪我はしたくないものだ。
真依とふたりで準備体操をしていると、駆琉くんがこちらに向かってきた。
「雅ちゃんおはよ。本当に走ってくれるんだね」
「駆琉くんと約束しちゃったからね〜」
「一緒に走れて嬉しいよ。真依ちゃんもよろしくね」
「はいはい」
真依は駆琉くんと走ることを知って、若干嫌そうな顔をしていたけれど、その後了承してくれた。



