―――タンタン、トンッ 最後の一歩を乗せたとき、頭が見えた。 …誰か、いる…。 5席しかない屋根裏部屋のような 狭いスペースの一番端っこ。 頭を突っ伏して寝ている男の子がいる。 と、いうかこの寝姿。 見たことある…。 「…ん」 やばい、足音で起こした、かも。 ――ドキ 開いた目があたしを捉える。 「あ…」 「なに?」 顔を突っ伏したまま、 目だけがこちらを向いている。 「い、いえ…起こしてしまって、 すいません…」 こ、怖い…