部活に入っていないあたしは、
図書館で放課後を過ごして、
部活終わりの隼人と
一緒に帰るのが日常だ。
図書館を出て、
教室で帰る準備をしていた時
廊下から足音が聞こえてきた。
「美桜、おまたせ」
部活終わりの隼人は
いつもかっこいい。
Tシャツ姿で、
汗を少しかいていて、
制服の時とは違う
爽やかさが滲み出ている。
「お疲れ、隼「美桜~!やっほ~」
隼人はひとりではなかった。
隼人の後ろから
顔を見せたのは、朱理。
「え、朱理?」
朱理は制服のワイシャツを腕まくりして、見覚えのあるTシャツを手にしていた。

