傷だらけのココロに、癒しの愛を。〔仮〕

「で、あんたは何してるの。」

黒い傘が差されるだけで、

雨音が少し遠のいた気がする。

「…」

「何でもいいけど、
とりあえずこれ着て。目のやり場に困る」

そう言って頭の上に乗せられたのは
紺色の学校指定のジャージ。

あたしの制服のボタンは、
ふたつを残してすべて外されていた。

「今日使ったやつだけど許せ。」



ほんのりと汗のにおいがする。
でも、臭いわけじゃなくて。
なんだか、あたたかい。