なんか、やけに女子たちの歓声が聞こえるな。

そんなことを思いながら教室へ入るとなぜ歓声が起こっているのかがわかった。

中学校では見たこともなかったようなイケメンがいる。

そのイケメンの周りには男子が群がっている。

それは置いといて、自分の席を確認しようと座席表を見てみる。

座席表と教室全体を見比べてみるとあることに気づいてしまい、思わず何度も見比べてしまう。

私…イケメンくんの隣だ…

「舞花ー!席、私の後ろだよー!クラスが一緒で席も前後なんて…神様ありがとう…!」

「あーうん。」

星奈が私と席が前後でまたはしゃいでいる。

だけど私はそれどころじゃなくてテキトーな返事をしてしまう。

「なんだ舞花、反応薄いな…って!イケメンくんと舞花隣じゃんか!!
だから反応薄いのか。」

やばい。私は生憎イケメンと話せるような適応力は持っていない。

…と思う。

やばい。どーしよ。

「…か、…まいか。舞花!おい!舞花ー!」

わっ、放心状態になってて全然気づかなかった。

「どうしよう、星奈。」