「いま、みんなが外に来てるんだけど」 「みんなって、渓くんと柚美ちゃん?」 「あと、雄斗くんも。なかに入れてもいい?」 「…雄斗くんも、ねぇ」 お母さんはすごく意味深な表情をした。 でも、すぐに切り替えがついたのか、 「いいわよ、あげてらっしゃい」 と言って、台所の奥へ消えていった。 私は外に出ると、みんなを中に誘導した。 おじゃましますと言って上がると、みんなはキッチンのテーブルに通された。 そして、私たち4人で話すつもり…が、どういうわけかお母さんまで座っている。