≪番外編≫

<真琴side>


大学に入学して半年が経った。


みんな少し落ち着いただろうと言うことで、一度みんなで集まることになった。


渓くん、柚美ちゃんはもちろんのこと、お兄ちゃんも予定を合わせて来てくれることになった。


お兄ちゃんは手紙を送りあった以来だし、柚美ちゃんも大学に入ってからは会っていない。


だから、すごくすごく楽しみにしてた。


そして、今日がその待ちに待った日。


朝早くからお母さんは食事の支度をし、私は今日着る服を決め、数人を出迎える準備をした。


まず初めにやって来たのは渓くん。


渓くんは付き合ってからよく家に来たりするので、特にこれといって特別感はないけど、今この時が特別と思えば何でも特別に感じる。


こうやって渓くんが来てくれると、いつでも嬉しい。


次に来たのは柚美ちゃんで、見かけが高校生の時とは大違いでびっくりした。


髪はゆるふわパーマに茶髪。
セミロングでお姉さんって感じになってた。


「真琴〜!久しぶり!」


…なんかもっとはっちゃけてるような…。


思わず渓くんと苦笑いする。


「久しぶり。最近どうだった?」


「え〜、なにが〜?あ、そう!私ね、フラれちゃったの〜」


「えぇっ!?ほんとに…?」


「もう超ムカつくっつーの〜」


…それでか。なんだかテンションがおかしいと思ったら…。


まるで今の柚美ちゃんはお酒の入った酔っ払い状態だよ…。


こんなので今日大丈夫かな…


ーガラガラガラ。


「ただ…いま」


お兄ちゃんだ。
急いで玄関まで吹っ飛んで行く。