結局、お昼ご飯は商店街の中のラーメン屋さんで食べることになった。
博多ラーメンは初めて食べたけど、こんなにも濃厚な豚骨スープは今までに食べたことがない。
麺も細くて、私の中のラーメンという概念を一躍も超えてしまった。
同じ名前で呼ばれる食べ物でも、こんなに違ったものになるんだとまた一つ感心する。
「真琴、今日は楽しそうやな」
渓くんが、いつも通りニヘッとしてこちらをみる。
「昨日の夜にね、いろいろ考えたの。どうして祐を思い出したら泣いちゃうんだろうって。そしたらおおよそは答えが見つかった。こんなこと言ったら変だって思われるかもしれないけど…心の中で、祐が私に何か叫んでるの」
